
タヒチの生活
タヒチの生活について
タヒチは常夏の気候であり、とてもゆっくりとした時間が流れている場所です。現地の人もとても温厚な性格で、気さくな方ばかり。
この土地で人々はどのような生活をしているのでしょうか。タヒチの言語や生活、祭、花や植物、伝統工芸などについてご紹介します

言語
タヒチで使われている公用語は、フランス語とタヒチ語で、どちらもよく使われています。
ただ、タヒチは日本人にとっても人気の観光地で1年を通して多くの観光客が訪れている関係から、主要なホテルには日本人スタッフが駐在しているケースも多いのです。このようなホテルならしっかりサポートしてもらえるので安心できるでしょう。
タヒチの街中で食事をする際、レストランのメニューは基本的にフランス語で書かれていますが、お店によっては英語版のメニューを用意しているところもありますし、ルロット(屋台)でも日本語のメニューを用意しているお店があります。フランス語がよくわからない場合は、英語、または日本語のメニューがないか聞いてみましょう。
「フランス語やタヒチ語がわからない、英語も自信がない」という方は少し不安に感じてしまうかもしれませんが、タヒチの方はとても優しく、思いやりに溢れています。そのため相手の言っていることがよくわからなくても、理解しようとする姿勢を見せてくれるのです。
恥ずかしがらずに、ジェスチャーなどで伝える気持ちを持ちましょう

生活・住まい
日本とタヒチの生活では、異なる点がいくつかあります。
まずタヒチは、17時を過ぎると徐々に閉店するお店が増えるということ。スーパーやキヨスクなら17時以降も営業していますが、日本に比べてお店の営業時間が短めとなっています。
続いて住まいについてです。タヒチの住まいは日本とそれほど大きな違いはありません。
現地の生活を肌で感じてみたいと感じているのなら、ペンションに泊まってみるのがおすすめです。ペンションといっても様々な種類があるのですが、代表的なのはゲストハウス型とホームステイ型で、どちらも小規模なタイプとなっています。
中にはキッチンがついているペンションもあるので、2人以上で宿泊したいと考えているのならキッチン付きのところを選択すると便利です。スーパーマーケットが近くにある地域なら、食材を購入するのにも困りません。

祭り(イベント)
タヒチを代表するお祭りが、「ヘイヴァ」と呼ばれるものです。これは毎年7月に行われているお祭りで、約3週間にわたって行われます。タヒチの文化を凝縮したお祭りともいえるので、タイミングが合えばこの時期に足を運んでみるのがおすすめです。
先述したようにタヒチでは朝型生活をしている方が多いのですが、この時期ばかりは夜も大賑わいです。タヒチの伝統文化の一大コンテスト大会であり、現地の人はもちろんのこと、観光客も含め多くの方で賑わいます。
ヘイヴァのうち、タヒチ島で開かれるものを「ヘイヴァ・イ・タヒチ」と呼び、特に盛り上がるので、こちらから観光してみてはどうでしょう。
特に賑わう見どころは、パペーテで行われるダンスコンクールです。毎年10~15組のチームが出場して2チームずつダンスを披露します。6月から行われる予選を勝ち抜いてきたチームによるダンスなので、見逃せません。

また「ヘイヴァ・トゥアロ・マオヒ」も、ヘイヴァを盛り上げる伝統のスポーツ大会です。槍投げと石を持ち上げる重量挙げ、フルーツ運びレース、カヌーレースの他、「コプラ」と呼ばれるヤシの実の中の白い部分を集めるスピードを競う5種目が行われます。中でもカヌーレースは盛り上がること間違いなしです。
そんな今では当たり前のように行われているヘイヴァですが、過去にタヒチがキリスト教へ改宗した際には禁止されてしまった歴史を持ちます。それが復活したのは1881年のこと。この年には、タヒチ語で7月を意味する「ティウライ」という名前で開催されました。
その後、タヒチが自治権を獲得したことを記念し、現在のヘイヴァと名前が変更されたのです。

花・植物・果実
タヒチの国花は「ティアレ」という白い花です。ただタヒチ語で「ティアレ」は「花」を意味するため、正式には「ティアレ・タヒチ」と呼びます。甘い香りが特徴的で、ティアレの香りを楽しめる石鹸やシャンプーはお土産にも最適です。
美しい花を目で見て楽しむのも良いのですが、現地では摘んだものを耳の上に飾るのも定番で、男性も女性も独身または恋人募集中の人は右耳の上に、既婚または恋人がいる人は左耳の上に飾ります。
花びらの数にも注目してみましょう。ティアレは一般的には6枚~7枚の花びらをつけるのですが、ごくまれに8枚のものがあるのです。珍しい8枚の花びらを持つティアレを見つけられたら幸せが訪れると言われているので、探してみてはいかがでしょうか。
タヒチの花としては、他にもブーゲンビリアやプルメリア、ハイビスカスなどが有名です。
また植物・果実類ではココナッツやノニ、バナナ、パパイヤ、パイナップルなど、日本では見かけないような植物がたくさんあるのも特徴。タヒチはお菓子作りなどでも活躍するバニラの産地としても知られていて、品質も高いです。バニラは重要な産物の一つでもあり、タハア島を中心に栽培されています。

伝統工芸・衣装
タヒチの伝統工芸には、いくつかの種類があります。
まず編み細工です。ヤシやパンダナスという植物の葉で編んだものが定番で、他にもココナッツや葦(アエホ)、タコノキなどの植物繊維も使われます。編み細工で作られたバスケットやバッグはとても丈夫なので、お土産にもぴったり。
他には木彫りの人形も伝統工芸品の一つです。「ティキ」というポリネシアの守り神をモチーフにしたものが定番でこちらもお土産として人気があります。
またハワイアンキルトのルーツといわれる、中綿を入れないのが特徴的な「ティファイファイ」も伝統工芸品です。中綿が入っていないからこそ気軽に洗濯も可能。タヒチでは数十年にわたって、一枚のティファイファイを大切に使い続けていく文化もあります。

続いてタヒチの衣裳についてご紹介しましょう。タヒチの衣装として特に有名なのはタヒチ語でパラウ(巻く)が語源となっている「パレオ」で、タヒチの民族衣装でもあります。一口にパレオといっても大きく分けると2種類あり、それぞれ特徴が異なるのです。
1つめが手染めのもの。布を染料に浸して染め、それに貝や植物、花などを乗せて日差しで染め上げます。
2つめが手描きのもの。こちらは、生地に絵を描いてから色付けを行うものです。
どちらもタヒチならではのモチーフが多く使われており、お土産としても高い人気を誇っています。
パレオはお土産として人気が高いだけでなく、現地でもピクニックなどの際に着用している方もおり、タヒチにとってなくてはならない伝統衣装となっているのです。巻き方については100通りもあるといわれているので、自分にとってぴったりな巻き方を探してみるのも楽しみの一つだといえます。
タヒチ観光に出かけた際にはお気に入りの一枚を探してみてはどうでしょうか。