
「秘密の島」フアヒネ島のTo Doリスト
フレンチポリネシアにご旅行の際には、モーレア島とライアテア島の間に位置するフアヒネ島にぜひお立ち寄りください。首都パペーテ(タヒチ島)から飛行機でわずか40分。フアヒネ島へは国内線が毎日運航しております、また、月に数便はフェリーも運行しています。
隠れた楽園、フアヒネ島
モーレア島のほぼ半分の大きさで、人口はモーレア島の約3分の1、わずか6,000人ほど。フアヒネ島はソシエテ諸島の中でも、静けさと自然が色濃く残るオアシスのような存在です。この島を巡っていると「マナ(霊的なエネルギー)」を感じることができるという人たちも多くいます。ここは、多くの人々が自然との深いつながりを体験できる特別な場所です。
タヒチ語でフアヒネとは、「女性(Hine)の性(Hua)」を意味します。この島は、ソシエテ諸島の西側に位置するリーワード諸島(Raro Mata'i)の中で最も東に位置する島で、実際には北側のフアヒネ・ヌイ(大きなフアヒネ)と南側のフアヒネ・イティ(小さなフアヒネ)の2つの島に分かれています。島の住民は主に8つの村に住んでおり、北側にはファレ(Fare)、マエヴァ(Maeva)、ファイエ(Faie)、フィティイ(Fitii)という村が、南側にはマロエ(Maroe)、ハアプ(Haapu)、パレア(Parea)、テファレリイ(Tefarerii)という村があります。
ファレ(Fare)は滞在中に必要なサービスが揃う小さな町で、レンタカーショップ、銀行、郵便局、スーパーマーケットなどがあります。アクティビティやツアー(ボート、ジェットスキー、ガイド付き観光など)の手配については、宿泊先のホストに直接お尋ねいただくことをお勧めします。
歴史を紐解く
フアヒネの町の北西に位置するホテル・マイタイ・ラピタ・ヴィレッジ (Maitai Lapita Village hotel)は、特別な歴史を持つ場所です。1952年、フアヒネでの発掘調査により、それまでこの地域では見つかっていなかった独特な陶器の破片がここで発見されました。この画期的な発見により、「ラピタ人」と呼ばれる古代フレンチポリネシア社会の存在が明らかになりました。彼らは特徴的な陶器文化を持ち、現在ではパプアニューギニアから東フレンチポリネシアに至るまで広範な地域で遺跡が確認されており、かつて、彼らが大型のアウトリガーカヌーで太平洋を航海していた時代があったことを証明しています。
この時代を証明する重要な遺跡の一部が、ソシエテ諸島に存在しており、特にフアヒネ島のヴァイトオティア=ファアヒア(Vaito'otia-Fa'ahia)には重要な遺跡が存在しています。1970年代、島で最初のホテルバリ・ハイ(Bali Hai)の建設中にも、いくつかの考古学的遺跡が発見されました。さらに、その後の調査によって、大規模なラピタ遺跡が発掘され、フアヒネ島に最初に定住したフレンチポリネシア人たちの生活に関する新たな手がかりが得られました。彼らはおそらく、現在のホテルの向かいにあるアヴァ・モア(Ava Mo'a)と呼ばれる水路を通って、約1400年前にこの島にたどり着いたと考えられています。
これらの貴重な出土品は、このホテルで展示されています。ホテルに宿泊していなくても見学可能なので、ぜひ足を運んでみてください。

湖、マラエ、神聖なウナギ
フアヒネ島は、ハイキング愛好家にとってモーレア島に匹敵する楽園です。旅の中で少なくとも1日は、是非この素晴らしいトレイルを探索してください。また、自転車やボートで島の自然を満喫するのもおすすめです。秘境を見逃さないためには、専属のガイドを雇うのもよい方法でしょう。
まず訪れたいのは、ファウナ・ヌイ湖(Fa'una Nuii=大きな頭の湖の意味)です。東フレンチポリネシアでは珍しい塩分を含んだ汽水湖であるこの湖は、かつて王族の所有地で、かつては支配階級のみが食べることを許されたアヴァ(Ava =ミルクフィッシュ) をはじめとする貴重な魚が生息しています。
湖に沿って伸びるマエヴァ(Maeva)村への道中では、島内にある数多くの遺跡の一つマヌヌ・マラエ(Manunu Marae 祭祀場)を見学できます。近くにはファレ・ポテエ(Fare Pote'e楕円形の家)という小さな博物館があり、素朴ながらも非常に興味深い展示が見られます。
湖の南側では、ラグーン内に設けられた魚の囲い場(フィッシュパーク)を観察することができます。これは生鮮魚の供給を確保するために使われた古代の方法で、自然環境に適応した先人たちの知恵を今に伝えるものです。
そして、フアヒネ島を訪れたなら絶対に見逃せないのがプヒ・タリア(Puhi Tari'a)と呼ばれる神聖なウナギたち。ファイエ(Fā'ie)村近くの小川に生息するこのウナギは、マペ(Māpē=チェスナットの木)の根元を流れる水の中に棲んでいます。この巨大ウナギは、最大で2メートルにまで成長することもあります。青い瞳を持つその姿は神秘的で、島の人々は、このウナギは人々に繁栄をもたらす神聖な存在として崇めています。
フレンチポリネシアにご旅行の際には、モーレア島とライアテア島の間に位置するフアヒネ島にぜひお立ち寄りください。首都パペーテ(タヒチ島)から飛行機でわずか40分。フアヒネ島へは国内線が毎日運航しております、また、月に数便はフェリーも運行しています。

おすすめの立ち寄りスポット
マロエ(Mārō'ē)方面へ向かう途中、空へ向かってそびえ立つように急激に標高が上がっていきます。この道は勾配がかなりきつく相当な体力を要するため、移動には電動自転車(eバイク)がおすすめです。苦労をして辿り着いた頂上からの眺めは、その努力に十分見合うものです。島の内陸部や入り組んだ海岸線、そして何百種類もの緑豊かな植生が織りなす美しい風景と湾のパノラマが目の前に広がります。
また、テファレリイ(Tefarerii)を過ぎたあたりに、ラグーンを見渡せるもう一つの展望スポットがあります。ターコイズブルーとエメラルドグリーンが織り交ざった色彩はまるで絵画のようで、思わず海に飛び込みたくなるような美しさです。
フアヒネ島には他にも、泳ぐのに最適な美しいビーチやモツ(小島)が点在しており、28℃の心地よい海水温でリラックスしたひとときを過ごすことができます。

海岸線でのショッピング
マフティ湾(Mahuti Bay)やパレア(Parea)の村の端には、美しいパレオを売るお店が至る所に並んでいます。メゾン・デュ・パレオ(Maison du Paréo)、ベイ・デュ・パレオ(Baie du Paréo)、パッション・デュ・パレオ(Passion du Paréo)の魅力的なお店がたくさんあるので、島の南部では是非パレオのショッピングを楽しんでください。パレオは、南太平洋でスカートやドレスとして着用される長方形の布で、ゴーギャンの絵画『タヒチの浜辺の女性たち』(1892年)でもパレオが描かれています。
アラアラモツ(Ara'ara Motu)を望む島の最南端に位置する、白い砂浜とターコイズブルーのラグーンが美しいアヴェア湾(Avea Bay)の近くには、人気レストランを有することでも有名なマハナホテル(Mahana hotel)があります。その近くにあるアニニ・マラエ(Anini Marae)も、非常に興味深い立ち寄りスポットです。ティトイ・マラエ(Titoi Marae)の隣に建つこの王族のマラエは、神様オロに捧げられた場所で、かつては犠牲の儀式も行われていました。小さな台座からなる祭壇(Ahu)は、神々が休息する場とされています。
ファレに(Fare)戻る前には、島唯一の蒸留所、フアヒネ・パッション(Huahine Passion)に立ち寄ることをおすすめします。ハイキングやラグーン、ビーチ、モツでのアクティビティの思い出とたくさんの写真に加え、美味しいお土産を手に入れましょう。