タヒチ旅行の荷造り前に知っておきたい動植物検疫
タヒチの島々には、非常に豊かな生物多様性が息づいています。フランス領ポリネシアは地理的に隔絶されているため、長年にわたりその自然が守られてきました。その結果、この地域には、世界の他の地域で見られる多くの病気や有害生物(ウイルス、細菌、ダニ、害虫、寄生虫など)が、現在も侵入していません。
しかし、この豊かな自然は非常に繊細です。荷物に入れた果物ひとつ、植物、少量の種子、あるいは食品が、病気を持ち込み、種の存続や農業分野全体を脅かす原因になることがあります。いったん定着した有害生物を根絶するのは、一般に非常に難しく、不可能な場合さえあります。人や物の移動にはリスクが伴うため、タヒチの島々を守る取り組みは、荷造りを始める前から始まっています。
出発前に確認:何を持ち込める?
最も簡単なルールは次のとおりです。動物由来・植物由来の製品、食品、植物、種子、その他の天然製品を持ち込む場合、持ち込みが認められているか分からなければ、旅行前に規則を確認し、到着時に申告してください。
一見まったく問題がなさそうな製品でも、深刻な衛生上のリスクをもたらすことがあります。たとえば、次のようなものです。
- ウイルス、寄生虫、有害生物を媒介する可能性のある、生の果物や野菜、種子、苗、きのこ類。
- 特に鳥インフルエンザのリスクがある、手作りのフォアグラや一部の家禽製品。
- 牛の病気に関連する衛生上の規制対象となる、一部の農家製・生乳製チーズ。
- 豚の病気が発生している地域からの加工肉・豚肉製品。ハム、チョリソー、ドライソーセージ、モルタデッラ、サラミなど。
- エビの養殖場や真珠貝にリスクをもたらす可能性のある魚介類。
- ポリネシアのミツバチを守るための、はちみつおよび蜂産品(ローヤルゼリー、花粉、プロポリス、蜜ろうなど)。特に、ポリネシアの島々にはまだ存在していない寄生性のダニ、ミツバチヘギイタダニ(Varroa destructor)の侵入を防ぐことが重要です。
なぜ、これほどの注意が必要なのでしょうか?
近年の事例からも、汚染された製品が実際に深刻な影響を及ぼすことが分かります。ジャガイモに感染するウイルスPVYは、ポリネシアのトマト栽培に被害をもたらしました。ジャガイモとトマトは、ピーマン、唐辛子、タバコと同じナス科(Solanaceae)に属しており、そのためウイルスがある種から別の種へ広がることがあります。同様のリスクは、サトイモ科(Araceae)に属するフィロデンドロンとタロイモのように、同じ植物科に属する植物の間にも存在します。
ミツバチも、そのリスクを示す顕著な例です。ポリネシアの5つの諸島群では、ミツバチは世界のほかの地域で養蜂に影響を及ぼしている多くの脅威から守られています。ミツバチを弱らせ、致命的なウイルスを媒介することもあるミツバチヘギイタダニが侵入すれば、ポリネシアの養蜂業全体に深刻な影響が及ぶおそれがあります。
タヒチ到着時
着陸前には、機内で動植物検疫に関する規則についての案内があります。タヒチ・ファアア国際空港の動植物検疫窓口は、税関検査場の近くにあります。食品や動物由来・植物由来の製品を持っている場合は、自主的に係員へ提示してください。
検査は書類確認または現物検査で行われ、動植物検疫担当官や検疫探知犬チームによる確認、場合によっては獣医検査が実施されることもあります。持ち込み禁止品や、輸入条件を満たさない製品は、持ち込みを拒否されたり、押収・廃棄されたりする場合があります。規則に違反した場合、罰則が科されることもあります。
警戒は空港だけで終わりません。有害生物がある諸島群から別の諸島群へ広がるのを防ぐため、港周辺や複数の島でも監視体制が整えられています。
はい。量だけでその製品が安全かどうかを判断することはできません。迷った場合は、動植物検疫窓口
で提示してください。
製品の種類や原産国・地域によって異なるため、元の包装とラベルが必要です。複数の国で発生している豚の病気を理由に、持ち込みが禁止または制限されている場合があります。出発前に、必ず最新の規則を確認してください。
これらの製品は植物の健康に重大なリスクをもたらす可能性があり、厳しい規則の対象となっています。持ち込みが認められているか、また認められている場合にどのような手続きが必要かを事前に確認せず、荷物に入れることは避けてください。
いいえ。ポリネシアのミツバチを脅かす寄生虫や病気を持ち込むおそれがあるため、はちみつおよび蜂産品は一切持ち込めません。
出発前に動植物検疫局(Direction de la Biosécurité)にお問い合わせいただくと、製品の種類や原産地に応じた条件を確認できます(※下記の連絡先をご覧ください)。ウェブサイトを確認するか、secretariat.dbs@administration.gov.pf へメールでお問い合わせください。
申告していない品物を持ったまま検査場を通過して罰金を科されるリスクを避けるため、すぐに動植物検疫窓口へ行き、係員にその製品を提示してください。